次につなぐ ~最後に笑顔になるように~

鯉のぼりって一生ものでないものもあるってご存知でしたか?
ポリエステルで5~8年、ナイロンで3年程度で劣化が始まるそうです。私は、無知でした。。。

ムスメのひな祭りを今年も無事に終え、ここのところは、ムスコの初節句のために週末5月人形や鯉のぼりを見て回って色々な習わしや云われや、モノづくりへの思いをお店の方や職人さんから伺う週末を過ごしています。楽しい時間です。そんな中に知った事実。

鯉のぼりは、ムスコが祖父母から贈っていただく予定です。そのため、彼が大きくなってからも、どれだけ周りのヒトたちから大切に思われていたかを鯉のぼりを飾りながらに毎年話したいと思っていたので、一生ものでないことを残念に思いました。モノなので、劣化したり壊れたりするのは避けられないことです。でも、手入れしたり補修したり大切にしたいという考えです。

”経年変化”とか”共白髪”とかは好きな言葉です。”とき”がモノやヒトを、時には試練も与えつつ育て上げていく感じが好きなのです。

今日は私の暮らしの話です。色んな想いも書いているので、今日はさらに長いです。。。


  ゴミを生み出さない暮らしを考えたきっかけ  

ペットボトル飲料の販売が認められたとき、子供心に『これはヤバいことになったんではないか』と思っていた。”気軽さ”って大切だけど、その”気軽さ”が良くない方向に進む予感が子供ながらにしたのです。

今の世の中の流れは、その何十年も後に”やっぱり良くなかった”って結論が出たのだと思っています。

でも、出てしまったものはそう簡単には引っ込まない。


  最近のプラスチックフリーの流れ  

コドモができて、体の中身と向き合ってきた昨今、大切に作られたものを食べると活力が湧くことを感じ、食事について改めて考えた。

ペットボトル含めゴミを生み出している意識はあったが、まさかそれを食べているなんて意識はなかったので、知った時には、少々吐き気がした。


いろんな世界の流れや、トレンドの中には、商売の姿が見え隠れする。
私は、消費に振り回されることは好きではない。自分の中で心がけていたことも、キーワードを街中で聞くようになると、急に萎えることもある。必要な商品が手に入りやすくなるのは良いことなのだけれども、手放しでは喜べない。

”プラスチックは優れた素材だ”と言った人たちが”プラスチックフリー製品を使っていきます!うちはエコフレンドリーです”と言っているかもしれない。

こうして、今度は”プラスチックが害だ”というヒト達の中にも、これを次の商売にしてやろうと思っているヒト達もいるのかもしれない。

でも、それでも、そのトレンドには乗ってもいいと思えてしまう。


  私が見た残念なゴミ  *ここから、文章の〆が全て”ショックです”になります。私の語彙力よ。。。

✔ フェイクレザーのバイアステープ

10年ほど使っていたショッピングバッグが劣化して、表と裏地の縫い目からポロポロと白い粉が。最初は分からずに、お店で買った粉ものが漏れたのかと思っていました。

そこで、使わずにとってあったステキなデザインのエコバッグ。友人からプレゼントでいただいたもので、10年(なんと!!)ほど、しまいこんでいました。ところが、ある日、足の裏にピンクのキラキラとしたラメが。。。しばらく、正体が分からず、都度掃除をしていました。すると、バッグを使い始めて数回、買い物が終わり荷物を下ろしたところ、クルマの座席がキラキラに。そこで初めて、ショッピングバッグの縁をかわいらしく飾っている、メタリックピンクのフェイクレザーのバイアステープが同じ色であることに気づいたのです。

コドモは床を転がるし、その床に塩化ビニルのピンクのキラキラが落ちていることにショックを受けました。

✔ 布おむつのギャザー部分の防水加工

ムスメのおむつ卒業後にしまっておいた、布のおむつカバー。
布おむつでも、カバーによってはとても蒸れるものがあったり、漏れやすいものがあったり。しまってあったのは、使い勝手が良く、最後まで使えていたものばかり。

ムスコが生まれ、また、使えると洗濯をし、数回使ったところでギャザー部分にひび割れのような模様が。同時に洗濯機に卵の殻の裏の膜のような白いものがいくつかこびりついていることがありました。ハッとなり、ギャザー部分のひびの境目を爪でつまむと、ピラっと簡単にめくれてしまったのです。

『え、布おむつって環境にいいんでないのかい?』という種類のショック。

✔ 防水シーツの裏

これも、ムスメの時に使っていた防水シーツを出してきて使っていたら、ひび割れ。しばらく使っていなかったからだと、使用を諦めました。そして、お店の方に洗濯ができるものであることを確認して、新しいものを購入。

ここからは、完全に私のミスです。洗濯を完了した段階で、一旦、一時停止ボタンを押し乾燥工程の前に乾燥器NGのものだけ取り出していたのですが、寝落ち。そのまま、乾燥機にかけられてしまった防水シーツ。慌てて取り出した時には時すでに遅し。洗濯機には大量の卵の殻風のビニルの小さな破片がべっとり。もちろん他の洗濯ものにも。

洗濯機内のビニルは拭いても拭いても、取れません。もう、『環境が!』とか『地球が!!』とかいう以前に、『赤ちゃんが口に入れるものも洗う洗濯機なのに。。。』とショックを受け、寝落ちした自分に腹が立ちました。

*そんな訳でわが家では、防水シーツは使っていません。こちらの記事もよろしければご覧ください。

✔ スポンジのクズ

お米を研いでいたら、緑色の粉がふわっと水に浮き上がる。米以外に何も入っていないはずなのに何だろうと取り出してみると、見覚えのある色。それは、スポンジ。

たまたま、入っただけなのかなと思っていたのですが、ざるをスポンジでサッとなでて洗ったとき、スポンジのくずがざるの目にいくつか詰まったのを見てしまったのです。

偶然鮮やかな緑のスポンジを使ったことで気づけたけれど、気づかないことだってあり得る。あまりに小さすぎるそのクズに、そして、食品を扱う場所で出たそのクズに、大きなショックを受けました。

✔ 布団を入れている不織布のバッグ

一目で分かるプラスチックだけでない。不織布も問題ありです。
感染症渦のマスク需要の中で、記事もいくつか出ていますが、不織布は紙ではありません。コットンや羊毛から作られるものもあるそうですが、私の手元にあるマスクの原材料を見たところ”ポリプロピレン・ポリエチレン”。

布団を、そんな不織布の袋で保管されている方いらっしゃいませんか?私がそうでした。
季節の入れ替えのため、袋を持ち上げたところ取っ手の部分が破れ、その時は、『重かったかな?』と思いました。ですが、今度、その袋に布団をしまうとき、その袋の隅に白い粉(怪しい!)が落ちているのに気づいたのです。そうです。取っ手が破れたのは不織布の劣化です。

ちなみに、私が初めて崩れた不織布を見たときは『あぁ、ビニルだけでなく、紙も劣化して当たり前だよね。』と思っていました。なんでだろ。素材感のせいかな。。。

不織布はスーツのカバー、ソファーの裏のカバーなどにも使われています。なぜ、そんなことを書くのかというと、わが家を劣化して汚したものだからです。『黒い墨のような汚れ。何だろう。。。』と思ったら、劣化して崩れ落ちたカバーだった。本当にパラパラと糸くずのように細かくて、吸ったら吸いこめそう。。。

ソファーなんて、まだ、使えるのに、裏に貼られている不織布が先にダメになるんです。なんで、そんな劣化するものを使うんだ!とネットで見ると、綿も貼れるのだけれど値段が上がるから不織布を使うんだそうです。

紙とプラスチックの見分けもつかない自分にショック。そして、分からないところにプラスチックが紛れ込み、なんなら自分の体にも紛れ込んでいることにショック。。。


こうして、挙げてみたら、いくつもあってちょっとショックを受けてます(←また!)。長くなったので、それぞれのモノの行方と、モノが使えなくなった後にどうしたのかは、また、いつか書きます。

こうした経験を通じて、『週にカード一枚分のプラスチックを食するなんて、意外に余裕なのかもしれない。。。』とゾッとします。

共通するのは、”時間が経っている”、”パッと見た時には何が小さなクズなり、粉なり、繊維なりになったのかが分からない”という点です。

うっかり、古いビニル袋がしまいこまれているような場所ありませんか?それらはもしかして、忘れられた場所でポロポロと崩れ落ちているかもしれません。


私はとっかえひっかえ新しいものを家に入れたりが、できない質です。だから、劣化したものに生活を汚されてしまったのかもしれません。でも、10年も経たずにゴミになるものが正しいとは思えないのです。


  わが家の暮らし (キッチン)  

上記では商品名は挙げませんでした。ですが、不織布の布団袋以外は、どれもタグを見れば原材料は分かる商品です。気づけば自分で選ぶことができる。もちろん、分かった上で使い続けることも、それまた、選択。

私も、プラスチックを全点撤収!とかは思っていません。『自然が過ぎれば不自然』ということも忘れないようにしています。でも、自分がイヤと思うことからはひとまず逃げることにします。私がイヤなのは、不要なものが増えること・ゴミを作り出すこと。(・・・といいつつ、不要なものがない・ウェイストゼロは実現できていないので、暮らしについてブログに書くのは、願掛けのような、宣言のような・・・そんな感じです。)

逃げた結果、わが家のキッチンはこんな感じになっています。③④⑥⑧は、工夫というより、完全に単なる私の趣味ですが。。。

①野菜くずはステンレスのザルで乾かしコンポストへ
ゴミ袋を消費しなくていい上に、野菜くずもゴミどころか栄養になり一石二鳥

②その他のゴミは野菜を梱包していたフィルムバッグやパン・スナック菓子・米袋などのビニル袋へ
どうしても家に入る袋類も活用。TVでパン袋は外の匂いをつけにくく、菓子袋は外に匂いを出しにくいと言っているのを見て『それは優秀な!』とさっそく活用。臭うゴミにぴったり。

③鍋はステンレス、フライパンは鉄
いただきもののフッ素加工のもの一式もあるので、使用頻度を減らして使用もしています。

④レードルやターナーはステンレス
①がフッ素でなければ、ステンレスでOK。先端が溶けているのをみたとき怖くなった。

⑤スポンジの代わりにたわしとティーバック
ティーバックも種類に注意。優秀な使い捨てスポンジになります。油汚れもすっきり落ちるし、シンクや排水溝も臭いがすっきりします。

*プラスチックフリーのティーバッグもあります。詳細まだ書けてませんが、以下の記事に掲載した”Yogi”や”Heath & Heather”はおいしいだけでなく、ティーバッグも優れています。

⑥水切りかごはステンレスか竹のザルで代用
ボウルの上にステンレスのザルを重ねれば、簡単に水切りかごに。竹のザルもサッとキッチンクロスを敷いても使えます。

⑦器へのラップは平皿で代用
食品を入れた器の上に平皿を置いてラップ代わりにしています。平皿の上に器を皿に重ねても安定しているため、場所を取らずに、夕食の残りを二人分朝食用に取っておくのに便利です。

⑧保存はホーロー容器かガラス容器、わっぱの弁当箱
ホーローは側面にマジックボード用のペンで中身と日付を書いて保存でき便利。
ガラス容器は中身が見えて便利。
夜に炊いた白飯は翌朝用にムスメのわっぱの弁当箱を借り保存。本当はお櫃が欲しいのですが、わが家の財布の管理人が。。。
そして、そもそも保存しなくてもよくしていきたいので模索中!

こんな風に、プラスチックを減らす暮らしをしています。。。とかいいながら、魚や肉を買いながら、長い時間外出するときは、発泡スチロールの箱をクルマに乗せて便利だなーと思っています。そういったものも、便利に使ってはいるのです。

自分なりに、あるものでなんとかしたいと工夫をするのが好きです。アイデアが浮かぶとうれしくなるのです。

他にもちょこちょこ実践していることもあるので、詳細と併せて、また機会をみて別途お伝えできたらうれしいです。


  次のことを考えることの大切さ  

5月人形探しの中で出会った内飾りの職人さんたちと、お話させていただく機会がありました。文化についての雑談の中で、職人さんから、『次のことを考えてるんだよ』という興味深い話。例えば、組紐を単純に組むだけでなく、次の職人さんが取り付け易いように組む。着物をきっちり仕上げるところは仕上げ、次の職人さんが仕立て直しをするようなところは敢えて緩く仕上げてあったりする。受け取る側も一流でいないと見逃すかもしれない前の職人さんの心遣い。

自分の仕事が終わったら、はい、終わり・・・ではない。作品を作り上げることが仕事で、それをベストなものにするには、次に、次にとつないでいくのだ。前の職人さんから受け取ったものを、自分のベストを尽くし作り上げ、次の職人さんへ渡していく。

節句飾りを次の世代へ想いを伝えるものと考えていた私の心に、”次に”というキーワードが響きました。(そこで、伺った他のお話もとてもステキなものだったので、いつか書き留めたい!)

改めて、自分でも考えてみると今の暮らしでも私の大切なキーワードになっていることに気づく。

  • 自分がどのように次に行動をするかを考えること
  • 次のヒト(世代)のことを考えること
過去の自分から受け取ったものを、今にフォーカスしてしっかりと暮らして、未来の自分につなぐ。
親から受け取ったものを、自分の中に取捨選択して落とし込み、コドモ達に渡す。

何度も自分に言い聞かせないと、うっかり忘れてしまうから、日々の暮らしの中で繰り返す。大切なムスメとムスコに笑顔の未来を迎えてもらうために大切なことに感じる。


ところで、鯉のぼりに関するオチです。
わが家では、綿の鯉のぼりを贈っていただくことにしました。店のお婆ちゃんは『ダメになったとか言われたことはないけどねぇ。』と、薄暗い踏込の奥の帳場机の向こうでゆったりと言う。

なお、戦前は鯉のぼりも紙で作られていたようなので、そもそもが一生ものではなかったのかな。
神様に”わが家にコドモが来ましたよ~”とお知らせするためのものであると考えると、初節句に飾れればそれでお役御免の縁起物と考えるのが妥当なのかもしれません。

*おもちゃで文化を知ることができそうです。いつかこの施設にコドモと行ってみたい!


次につなぐ・・・ということで、この記事をFC2ブログサイトの引っ越しアナウンス前の最後の記事にして、次は引っ越し先のブログへつなぎたいと思います。お後が宜しいようで。。。


日々の暮らしにwonderを!

ことり

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